犯罪の抑止力として、防犯カメラを設置するのは良いことです。防犯カメラを設置すれば、空き巣などは警戒して敷地内への侵入を防ぐことができ、録画されるので記録も残るため、メリットばかりのように思えるでしょう。
しかし、防犯カメラの設置にはデメリットもあります。防犯カメラを設置する際にどのようなデメリットがあるのか確認することで、自分の予想したメリットを得ることができます。デメリットだけでなく注意点も合わせて紹介しましょう。
防犯カメラの設置で考えられるデメリット
防犯カメラを設置する際は、メリットだけでなくデメリットがあるのを知っておくべきです。防犯カメラも万能ではないため、デメリットを確認して自分の想像とかけ離れていないか確認しておくことが大事です。以下のようなデメリットがあります。
犯罪行為を確実に防ぐことはできない
防犯カメラを設置するときは、犯罪行為を確実に防ぐことはできません。防犯カメラを設置するなら場所を映像として記録しているため、空き巣や窃盗などの犯罪を抑止する力があります。
しかし、犯罪者は防犯カメラがあっても破壊して侵入するケースもあり、設置したからと言って犯罪が発生しないわけではありません。犯罪を未然に防ぐことや、さらに抑止力を向上させたい場合は警備員を常駐させたりアラームを付けたりすることもできます。防犯カメラの設置のみで安心しないようにしましょう。
撮影範囲が狭い
防犯カメラを設置するなら、万が一敷地内に侵入されたとしても記録として残ることを期待するでしょう。しかし、防犯カメラの種類によっては撮影範囲が狭いこともあり、中には狭い範囲しか記録できないものもあります。
さらに防犯カメラをには死角もあるため、犯人に上手くすり抜けられてしまうと映像として残らず、証拠にならないこともあります。今は機能性に優れた防犯カメラも増えており、ズームや首振りなどで360度全方向で撮影できるものもありますが、撮影範囲には限界もあるため、万能ではありません。撮影範囲により、犯人を特定できないようなら、複数設置するなどして対策を立てるようにしましょう。
コストがかかる
防犯カメラを設置するなら、コストがかかることも考えておくべきです。防犯カメラは本体を購入するだけでも何万円もする場合があり、オプションなどを追加するならさらに費用がかかります。上記でも紹介したように、防犯カメラだけでなく警備員やアラームなどを配置するなら、出費がさらにプラスされるでしょう。
特に、商業施設や病院などの場合は万が一窃盗などがあれば、大きな損害を被ることになるため防犯性能が高いカメラを複数台設置する必要があります。そして、防犯カメラも寿命があるため、壊れて機能しなくなった場合は新しいものに買い換える必要もあるでしょう。電気代やインターネット代などのランニングコストもかかるため、費用を計算しておくようにしましょう。
プライバシーの問題もある
防犯カメラは安全のために、コンビニやマンションなどの建物内だけでなく、街道など公共エリアでも設置されることが増えました。ただ、防犯カメラを設置するときは、どこでも自由に設置して撮影できるわけではなく、プライバシーの問題を確認しておかなくてはいけません。
防犯カメラで撮影している場所で例えば、近隣住民の住所や建物などが映像に残るようなら、個人情報保護法の関係でプライバシーの侵害に当たることもあります。ガイドラインでは防犯カメラの目的は犯罪抑止なため、関係ないものとして判定されるなら、撤去や損害賠償を支払うことになります。そのため、個人のプライバシーを侵害していないか設置場所に注意しておくようにしましょう。
相手の顔などが鮮明に写っていないことも
防犯カメラの役割は、犯罪の抑止力と証拠を押さえることです。万が一敷地内に不正侵入されたとしても、防犯カメラの映像に記録されているなら人物を特定して、犯人を捕まえることができます。しかし、防犯カメラは人物を特定できる部分が、必ず鮮明に写っているとは言えません。
例えば顔を覆面で覆っていたり帽子を深く被っていたりするなら、人相を確認することができないため、人物特定が難航することもあります。
また、顔の角度によっては人物として細かい特定ができないこともあり、証拠として不十分である可能性もあります。防犯カメラを設置したとしても、必ず証拠にできるわけではなく、場合によっては特定できないことも覚えておくようにしましょう。
防犯カメラの情報が悪用されることもある
防犯カメラの情報は、悪用されることもあるため注意しておくべきです。防犯カメラには記録された映像が残っており、機能によってはクラウドに保存されることもあります。しかし、防犯カメラの記録をハッキングなどで乗っ取られてしまうと、撮影された内容が流出してしまい、大きなトラブルを引き起こすこともあるため注意しなくてはいけません。
もし、防犯カメラの映像から個人を特定されるようなら、相手のプライバシー侵害につながることもあります。ネットワークカメラを使用しているなら、ハッキングされないようにセキュリティ面を向上させるなど対策を行うようにしましょう。
防犯カメラを設置するデメリットへの対策
防犯カメラを設置するときはデメリットもあるため、しっかり確認して対策を講じてことが大事です。防犯カメラのデメリット対策にもいろいろありますが、その中で以下のようなポイントがあるため確認してください。
高機能なカメラの設置は予算を計算する
上記でも紹介しましたが、防犯カメラを設置するときはコストがかかるため、費用を計算しておくことが大事です。特に、防犯カメラは高性能になる程コストがかかり、例えば完全な暗闇でも相手を映し出せる暗視機能、逆光補正機能、防水機能、蛍光灯のちらつきを抑えるフリッカレス機能などです。
機能が高いほど防犯性も向上しますがコストもかかるため、複数台設置するときは本当に必要な場所のみ1台設置するなど予算とのバランスを考えるべきです。予算をオーバーすることはないように、計画しましょう。
自治体のガイドラインを確認
防犯カメラを設置するときは、プライバシーについて確認しておく必要があり、ガイドラインを見ておくべきです。自治体によってガイドラインの内容に違いもあるため、自分の予想と内容が異なっていることも十分ありえます。ガイドラインはサイトからダウンロードして閲覧することもできるため、後のトラブルを防ぐためにもチェックしておきましょう。
【まとめ】防犯カメラのデメリットは対処できる
防犯カメラのデメリットについて内容を紹介してきました。防犯カメラはデメリットがあるとは言え、しっかり計画して確認しておけば対処することが可能です。防犯カメラのデメリットを確認して、失敗しないようにしましょう。