UGC(ユーザー生成コンテンツ)は、現代のマーケティング戦略において重要な役割を果たしています。UGCを活用して消費者に自らの体験を広く共有してもらうことで、ブランドの信頼性を高め、オンライン集客を強化することが可能です。この記事では、UGCとは何か?やUGCを用いて効果的にマーケティングに活用する方法について詳しく解説します。
そもそもUGCとは何か?
UGCとは、「User Generated Content(ユーザー生成コンテンツ)」の略で、ユーザーが自ら作成してインターネット上で公開するコンテンツのことを指します。具体的には、ブログ記事、レビュー、ソーシャルメディアの投稿、写真、動画などが含まれます。たとえば、有名メーカーの新商品などは、ユーザーが実際に体験したレビューを含めた、ユーザー自身により作成されたコンテンツ(UGC)により広く拡散されたりしますよね。これらのコンテンツは、企業やプロのクリエイターではなく、一般のユーザーによって生成されるため、消費者の視点からのリアルな情報を提供されます。
UGCの特徴・メリット
- 信頼性
UGCは、消費者が自らの体験を基に作成するため、他のユーザーにとって信頼性が高いとされています。企業が発信する情報よりも、実際のユーザーの声は共感を呼びやすいです。 - 多様性
UGCは、さまざまな形式や視点で提供されるため、多様な情報を得ることができます。これにより、消費者はより多角的に商品やサービスを評価することが可能です。 - エンゲージメント
UGCは、他のユーザーの関心を引きやすく、エンゲージメントを高める効果があります。ユーザーが自らコンテンツを作成し、共有することで、コミュニティの活性化にもつながります。 - コスト削減
ユーザーがコンテンツを生成するため、コンテンツ制作にかかるコストを削減できます。 - 拡散力
UGCはSNSでシェアされやすいです。

UGCの主な種類
- レビュー・口コミ
Amazon、食べログ、Googleレビューなどでの、商品やサービスに対するユーザーの意見や評価。 - SNS投稿
InstagramやXなどでの写真やコメントの投稿。 - ブログ記事
個人のブログでの体験談や意見の共有。 - 動画コンテンツ
YouTubeなどでのレビュー動画や体験動画の投稿。
UGCは、消費者の声を直接反映するため、マーケティングにおいて非常に価値のある資源となります。企業はこれを活用することで、ブランドの信頼性を高め、消費者との関係を強化することができます。

UGCマーケティングとインフルエンサーマーケティングの違い
UGCマーケティングとインフルエンサーマーケティングの違いを簡単に説明すると、インフルエンサーは「影響力のある人物の推薦」により 購買を強く後押しするのに対し、UGCは「身近な人のリアルな体験の共有」により共感を得て自然に購入に導くという点です。
比較項目 | UGC(ユーザー生成コンテンツ) | インフルエンサー |
---|---|---|
制作者 | 一般ユーザー | フォロワーを持つ発信力のある人物 |
投稿目的 | 自発的な投稿(趣味・共有) | 報酬や案件によるPRが多い |
信頼性 | リアルで生活感がある | プロっぽさがあり、広告色が強め |
費用 | 基本無料(リポストには許諾が必要) | 費用が発生(PR案件は高額になることも) |
特徴 | 数の力で信頼や共感を生む | 一人の影響力で購買行動を促す |


UGCをマーケティングに活用する方法
1. SNSキャンペーンの実施
SNSを活用して、ユーザーにコンテンツを投稿してもらうキャンペーンを実施します。ハッシュタグを設定し、投稿を集めることで、ブランドの認知度を高めることができます。キャンペーン参加者の中から抽選で賞品プレゼントなどの企画にすると話題性が高まるでしょう。
スターバックスの「#スタバ新作」などが例に挙げられます。この場合は、誰かの役に立つ情報を提供するだけではなく、ユーザー本人の“スタバを知っている自分”をアピールできる場にもなり、盛り上がりますよね。
タグやメンションを付けてもらった投稿は、自ブランドや企業のアカウントで再投稿することで、発信に「リアルさ」「多様性」が加わります。
2. SNSコンテストの開催
ユーザーにSNSで写真や動画を投稿してもらうコンテストを開催し、優秀な作品を選出します。これにより、ユーザーの参加意欲を高め、ブランドへの関心を引きつけることができます。
3.商品モニターやプレゼント企画
商品を無料提供して、使った様子を投稿してもらう方法も有効的です。ポイントは、あくまでUGCとして自然な投稿を促すことです。スキンケアブランドが「お試しモニターキャンペーン」する例などが、身近でわかりやすいかもしれませんね。
4. レビューや評価の活用
商品やサービスに対するレビューや評価を積極的に収集し、ウェブサイトや広告に活用します。ポジティブなレビューは、他の消費者に対する強力な説得材料となります。「実際の購入者の声」として信頼性UP・CV率向上、間違いなしです。

UGCのマーケティングへの活用の成功事例
UGCを活用した成功事例として、ナイキの「#JustDoIt」キャンペーンが挙げられます。ユーザーが自らのスポーツ体験を投稿することで、ブランドのメッセージを広め、エンゲージメントを大幅に向上させました。
また、ユニクロの「#UniqloLifewear」も良い例です。ユニクロはSNS上で「#UniqloLifewear」などのハッシュタグを使い、
ユーザーのコーディネート投稿を収集・リポストする戦略を展開し、多様な世代・体型のリアルな着こなしが共有されることで共感を獲得。ブランドの「日常使いできる服」というイメージ強化にも繋がりました。オウンドメディアやECサイトにもUGCを活用していました。
無印良品でも、無印の商品を取り入れた「生活の風景」をユーザーがSNSで自然に投稿し、 無印の公式SNSやWebサイトにリポスト・掲載する流れがとられ、過度な宣伝感がなく、自然な「共感・憧れ」を生むことに成功しています。商品単体よりも「暮らしのスタイル」としてのブランディングが成功した例です。
これらの事例を見ていると、UGC活用成功の共通点として、写真映え・共感・季節感などがあるテーマであり、日常生活に溶け込んだ無理に「広告感」を出さない投稿であることがわかります。

UGCをマーケティングで活用するときの注意点
UGCを活用する際には、著作権やプライバシーに関する法律を遵守することが重要です。また、ネガティブなコンテンツが拡散されないよう、適切なモデレーションを行う必要があります。そして、フェイクUGC(やらせ)を行うと信頼を損なうリスクがあるので、慎重に活用しましょう。
UGCを効果的に活用することで、ブランドの信頼性を高め、オンライン集客を強化することが可能です。消費者の声を活かしたマーケティング戦略を構築し、競争力を高めましょう。
▼店舗型ビジネスのオンライン集客についてお悩みの方は、ぜひご相談ください。
