SEOにおいて内部対策は大きく成功を左右する重要な要素です。
「自社集客のためにWEBサイト制作を行っているのに成果が出ない」という状態にある会社は、内部対策が正しい方法で実施されていない可能性があります。
多くの場合、適切なSEO内部対策を徹底することで、アクセス数の獲得が期待できます。
この記事では、SEOにおける内部対策とは何か、その詳細と効果的な活用方法を解説していきます。
SEOの内部対策とは?目的は?

SEOの内部対策とは、Webサイト内部構造に対して行う施策のことを表します。
具体的には、Webページが検索エンジンに素早くクロールされ、正確にインデックスされ、検索ランキングを高めるためにテーマ性を正しく評価させることを目的とします。
この対策は、テクニカルSEOやオンページSEOという表現で使われる場合もあります。
内部対策の主な目的である「Google検索などの検索エンジンに評価されやすくすること」を達成するためには、検索エンジンが検索ランキングを決定する以下の3つのステップを理解し、それぞれに最適化する必要があります。
- クローラー(Googlebot)がウェブページをクロールし、テキスト情報を読み取る
→ クロールされやすくする、見つけてもらいやすくするクロールの最適化 - クロールしたウェブページをインデックスする
- → 正確にページ内容を理解させるインデックスの最適化
- インデックスされたページの中から検索キーワードとの関連性の高いものを検索アルゴリズムに則りランキング表示する →
- アルゴリズムとして導入されているユーザーエクスペリエンスの最適化
これらのステップを意識した対策を行うことで、検索エンジンからの評価を向上させ、ユーザーに価値のある情報を提供できるサイト構成を実現できます。
SEOの内部対策の方法例
SEOの内部対策には様々な種類の方法があります。
クローラビリティの向上、インデックスの最適化、そしてページエクスペリエンスの改善など、多くの施策が存在します。
適切に実施することで検索エンジンからの評価を高め、検索結果での上位表示につながります。
ここでは、特に効果的な内部対策の方法を14例紹介します。
チェックリストとしても活用してください。
1. XMLサイトマップの設置
XMLサイトマップは、サイト内の構造やコンテンツを検索エンジンに「早く」「的確に」理解してもらうためのファイルです。
そのためサイトマップを作成してGoogle Search Consoleから送信することで、クローラーの巡回を促進し、インデックスの品質を向上させることができます。
特に大規模サイトやリンク構造が複雑なサイトでは効果的です。
後からコンテンツを追加した場合も、サイトマップを更新することが推奨されます。
2. 内部リンクの最適化
サイト内の関連ページ同士を適切にリンクすることで、クローラーの巡回を促進すると同じく、コンテンツ同士の関連性を強調できます。
関係性の高いページへのリンク先を、キーワードを含むアンカーテキスト(リンクに表示されるテキスト)で設置することが重要です。
これにより閲覧するユーザーの回遊性も向上します。
3. パンくずリストの設置
パンくずリストはユーザーがサイト内でどの位置にいるかを表示する重要なナビゲーション要素です。
検索エンジンにサイト構造を理解させるだけでなく、ユーザビリティも向上させます。
またこの構造化データはリッチスニペットとして表示される可能性があり、ユーザーのクリック率を上げる要因の一つとなります。
カテゴリ階層を明確に表示することがポイントです。
4. タイトルタグの最適化
ページのタイトルタグは検索エンジンとユーザーの両方にページ内容を伝える重要な要素です。
ターゲットキーワードを含める必要があり、30~35文字程度で簡潔かつ魅力的なタイトルを作成しましょう。
検索結果でクリックを促す効果もあります。
HTML内のタグの記載方法に注意して、各ページで一つになるようにしましょう。
5. メタディスクリプションの最適化
検索結果のスニペット(説明文)として表示されるメタディスクリプション(meta description)は、クリック率に直結します。
80〜120文字数以内程度でページ内容を的確に伝え、キーワードを含めた魅力的な文章にすることで、アクセス獲得を促進できます。
HTML内のタグに適切な記述を心がけましょう。
6. 見出しタグの適切な使用
h1~h6の見出しタグを適切に使用し、コンテンツの階層構造を明確にします。
h1タグにはメインキーワードを含め、ページごとに一つだけ使用するのが基本です。
h2、h3といった見出しタグも論理的な構造に従って使用しましょう。
これにより、検索エンジンがコンテンツの構成を理解しやすくなります。
7. URL構造の最適化
短く、わかりやすいURLは検索エンジンとユーザーの両方に好まれます。
キーワードを含め、不要なパラメータを削除した階層構造の明確なURLを設計しましょう。日本語URLは避け、英数字のみを使用するのが一般的です。
URL構造は後から変更すると被リンクの価値が失われるため、初期設計時に徹底して考えましょう。
8. 画像の最適化
画像にはalt属性(画像の内容を説明するテキスト)を適切に設定しましょう。
また、画像ファイル名も意味のあるものにし、サイズの圧縮も忘れずに行いましょう。
これにより画像検索からの流入も期待できます。
ダウンロード時間を短縮するために画像の最適化は非常に重要です。
9. ページ速度の改善
GoogleはCore Web Vitalsと呼ばれるユーザー検索時の各指標(LCP、INP、CLS)を改善することを評価要因の一つに挙げています。
この指標はユーザーがwebページを訪問した際の読み込み速度や応答速度を測るものであり、ページの表示速度が速いほどGoogle側の評価が上がることが分かります。
もちろん、ページ速度はSEOだけではなくユーザーの反応自体にも影響するため、画像の圧縮やコードの最適化を行い改善するようにしましょう。
10. モバイルフレンドリー対応
Googleはモバイルファーストインデックスを採用しているため、スマートフォンでの表示に最適化することは必須です。
レスポンシブデザインの採用や、タップしやすいボタンサイズ、読みやすいフォントサイズなど、モバイルユーザーの使いやすさを重視しましょう。
モバイル向けの表示方法について、専門的なツールで確認するのがおすすめです。
11. 構造化データの実装
schema.org に基づく構造化データを実装することで、Google側がページの内容を正確に評価できるようになりクローラビリティが改善し、リッチスニペットなどの特殊な検索結果表示が可能になる場合もあります。
商品、レビュー、イベント、組織情報など、コンテンツのタイプに応じた構造化データを適用しましょう。
Googleの構造化マークアップの記載に関する詳細な資料を参考にすると良いでしょう。
12. URLの正規化
同一または類似コンテンツが複数のURLで表示される場合、canonical(カノニカル)タグを設定して正規URLを指定します。
Google側は、同一コンテンツでもURLが異なる場合、別ページと判断します。
その場合、評価が分散して、順位が落ちる可能性があるため、優先的にインデックスするべきURLにcanonical(カノニカル)タグを用いる必要があります。
これにより、URL表記違いによる重複コンテンツの問題を回避し、評価の分散を防ぐことができます。これをURLの正規化といいます。
13. robots.txtの最適化
robots.txtファイルを適切に設定することで、検索エンジンのクローラーに対してインデックスしてほしいページとそうでないページを指示することができます。
不要なページのクロールを抑制し、重要なページのクロールを促進するよう設定しましょう。
noindexタグを使用して、インデックスさせたくないページを制御する方法も効果的です。
14. SSL/HTTPS化
SSL化(HTTPS化)を行うことで、ユーザーの安全を守るだけでなく、検索エンジンからの信頼性評価にも影響します。
SSL証明書を導入してサイト全体をHTTPS化し、安全なブラウジング環境を提供しましょう。
多くの無料サービスも提供されているため、導入の障壁は低くなっています。
SEOにおいて悪影響を及ぼす内部対策
SEO対策において避けるべき内部施策があります。
これらはGoogleのガイドライン違反とみなされ、検索順位の低下やペナルティを招く恐れがあります。
代表的な悪影響を及ぼす内部対策としては、まず「隠しテキストや隠しリンク」が挙げられます。背景と同色の文字を使用したり、CSSで画面外に配置するなど、ユーザーには見えないがクローラーには認識される手法は厳しく禁止されています。
「クローキング」もペナルティ対象です。これはクローラーとユーザーに異なるコンテンツを表示する手法で、過去に大手企業がペナルティを受けた事例もあります。
また、キーワードの過剰な詰め込みや、不自然な内部リンクの設置も検索評価を下げる理由となります。
重複コンテンツも評価の分散につながるため避けるべきです。
該当するコンテンツが見つかった場合は、速やかに削除や修正を行うことが推奨されます。
これらの不正行為は意図的でなくても、デザインや実装のエラーによって発生する場合があるため、ウェブサイト構築時には細心の注意が必要です。
このような施策を利用してマーケティング戦略として短期的な効果を狙うのではなく、長期的な視点でSEO内部対策を行うことが重要です。
SEOにおける内部対策のポイント

効果的なSEO内部対策を実施するには、いくつかの重要なポイントを押さえる必要があります。
まず、上記で解説したようにGoogleのガイドライン違反を避けることが最重要です。
クローキングや隠しテキスト、キーワードの過剰使用などの不適切な施策はペナルティの対象となります。
また、内部対策は「減点方式」で評価される傾向があるため、時間がかかっても一つ一つの項目を必ず丁寧に実施することが大切です。
技術的な専門知識が必要となるため、エンジニアなど専門家との協力が欠かせません。
外部リンクの獲得も重要ですが、その前に内部対策を徹底することで、より大きな効果が期待できます。
ユーザーに価値ある情報を提供する高品質なコンテンツを含めることを常に意識しましょう。
検索エンジンの最新アルゴリズム更新に関する情報も定期的に確認し、対策方法を適宜見直すことが推奨されます。
サイトの状態を定期的にチェックするためのツール活用も効果的です。
最終的には、常にユーザーファーストの観点を持ち、定期的な監視と改善を行うことで、持続的な検索順位の向上につなげましょう。
【まとめ】

SEO内部対策は検索エンジンからの評価を高める重要な施策です。クローラビリティの向上やインデックスの最適化、そしてユーザー体験の改善を通じて、検索順位向上を目指しましょう。
本記事で解説した内部対策の一覧をチェックリストとして活用し、自社サイトの状態を確認することをおすすめします。
HTMLの記述や構造化マークアップなど、技術的な側面が多いため、専門的な知識が必要な場合は、SEOサービスを提供する会社への相談も検討しましょう。
また、内部対策は一度行えば終わりではなく、継続的な改善が必要です。定期的にサイトの状態をチェックし、必要に応じて対策を見直すことが大切です。
自社のみでは難しい場合、コンサルティングを頼むなどして代行してもらう方法もあります。
SEO内部対策を徹底することで、検索エンジンからの評価が向上し、多くのユーザーに価値ある情報を届けられるサイト作りが可能になります。